チームの隠れたキーマン、攻撃的ユーティリティ候補を紹介!

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プロ野球のシーズンは、長い——。
その戦いでは、どうしてもけが人や不調の選手が出るのが常。

そこで今回は、長い戦いには不可欠な攻撃的ユーティリティに将来なりうる選手を紹介します。

攻撃的ユーティリティの代表格といえば、西武の外崎の他、広島の安部や西川などが挙げられるでしょう(広島の二人はそのユーティリティ性を生かしきれていない感もありますが)。外崎のユーティリティ性とその攻撃力は、もはや日本球界に欠かせないものとなりました。
筆者も個人的にユーティリティプレイヤーを好みます。ではどんな選手がいるのか、早速見ていきましょう。

①桒原樹(広島)f:id:blackbitou:20190405223214j:plain

常葉菊川出身の5年目、俊足巧守が武器の遊撃手です。
プロ入り後は打撃面で苦戦を強いられました。しかし昨年9月に課題の打撃が覚醒、打率.345を記録し月間MVPを獲得しました。
昨年8月までは二遊間のみでの出場機会でしたが、9月以降は三塁や外野の守備にも就き、プロ入り初めて2軍で3番起用もされました。
層の薄い三塁や俊足外野手の枠に食い込み、念願の1軍昇格を狙います。

 

②西村凌(オリックスf:id:blackbitou:20190405223230j:plain

SUBARU出身、2年目の外野手です。高校卒業後に社会人野球でプレーしたため、まだ23歳。
元々は捕手ですが、プロ入り後は打撃力と俊足を生かすために外野でプレーし、昨年は1軍で2本の本塁打と2つの盗塁を決め早速その片鱗を見せました。
昨年秋のキャンプから三塁にも挑戦し、さらにユーティリティ性を高める動きをしています。まだ1軍では捕手としての出場を記録していませんが、今後の動向に注目したい選手です。

③板山祐太郎(阪神f:id:blackbitou:20190405223256j:plain

亜細亜大出身の4年目です。外野を中心に、1年目からユーティリティとして起用されています。
走攻守に派手さはあまりありませんが、堅実にそつなく何でもこなす選手です。1年目から1軍で5番起用されるなど、ドラフト6位ながら「掘り出し物」として高い期待を集めています。
2年目の2017年シーズンは2軍でも規定打席到達者の中で打率最下位の.202と極度の不振に陥ってしまいましたが、昨年は1軍で大瀬良からプロ初本塁打を放つなど復調しました。
今季は開幕2軍スタートとなってしまいましたが、攻撃力に心配が集まる阪神打線では出番は必ず巡ってくるでしょう。

④若林晃弘(巨人)f:id:blackbitou:20190405223312j:plain

社会人野球ENEOS出身の2年目で、内外野どこでも守れるスイッチヒッターと天性のユーティリティプレイヤーです。
1年目は2軍で67試合で打率.303と結果を残しましたが、1軍ではヒットはわずか1本、打率.056と1軍と2軍のギャップに苦しみました。
今季は開幕2軍スタートとなりましたが、2軍では早速内野全ポジションで起用されており、その使い勝手の良さは原監督好みと思われます。技術面に課題の見えた右打席を克服し、1軍定着を狙いたいところです。

⑤廣岡大志(ヤクルト)f:id:blackbitou:20190405223326j:plain

智弁学園出身の4年目で、そのポテンシャルは言わずもがなでしょう。
「なぜ廣岡がここで?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
打撃のポテンシャルは凄まじいですが、守備面では新人の2016年から2年連続で20失策以上、昨年も1軍で25試合で5失策、2軍で52試合で9失策と本職としている遊撃の守備に苦戦しています。
ヤクルトの遊撃には攻守に安定する西浦がいますので、この廣岡をユーティリティとして待機させ、出場機会を探り打撃力を育てていくのがベターではないかと考えられます。
今春のオープン戦では主に一塁を守り打撃でアピールして遊撃での開幕スタメンを勝ち取りましたが、今後を考えれば二塁以外の内野に加え、外野でも準備をし青木の後継を狙う手もあるでしょう。

 

今回は内外野を守る5選手を紹介しましたが、まだまだ候補選手はたくさんいます。
長いシーズンにおいても、好不調がはっきりしやすい短期決戦においても、このユーティリティプレイヤーが大きな鍵を握ります。
今後はレギュラー格の選手とともに、チームの痒いところに手が届くユーティリティプレイヤーにも注目してみましょう。