打順の考え方

野球が好きな人であれば、それぞれに多様な打順の考え方が存在すると思います。今回は、私の”打順観”をお伝えします。

私は広島カープのファンですので、今回はカープをモデルにします。

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まず、打順を考える上で想定するのが初回と2回の攻撃です。とりわけ、初回に先制点を取ることを考えて打順を組むのが普通でしょう。

となれば、まず1番打者に先頭打者本塁打を打ってもらえたらとはなるのですが、2周り目以降の打順の巡りを考えたときに1番の前を打つのは9番になるので、ここも考慮に入れなければいけません。

そうすると、1番に最強打者を置くという考え方はナシになります。

そこで1番打者に求めたいのが、初回先頭打者としての出塁の能力とそこそこ以上の脚力です。
ことカープに限れば現在1番を務める野間と、これまで1番を務めてきた田中という2つの選択肢が存在します。

現在の出塁率は野間が.350、田中が.360と田中のほうが優れていますが、それほど大きな差ではないですし、現在の打撃の状態からここでは1番は野間とします。

そして、次は先に3番打者を決定します。
3番打者は、2アウトランナーなしで周ってくることが想定でき、ここがアウトになると初回は終了すること、そして4番が2回の先頭になることを考えるとここにチーム最強打者を置きたいです。

現在のカープの最強打者は丸ですが、丸は次に記す2番に使いたく、丸に引けを取らないOPSを記録している鈴木誠也を3番打者とします。

そしてこの出塁と脚力の野間と、チーム最強打者の鈴木を繋ぐのが2番丸です。

「え、菊池は?」と思う方もいるかもしれませんが、菊池は打率.240出塁率.303と打撃成績はよくなく、2番は単純にその試合で1番の次に多く周ってくる打順であること、そして1番がアウトになったときに2番の打率出塁率が低いと、あっさり2アウトになってしまう確率が上がることから2番菊池はナシとします。

2番に求めたいのは、1番が出塁できなかったときのカバーと、1番が出塁したときのチャンスの拡大、とりわけ長打を打って得点することです。わかりやすく言うと、日本の旧来的な打順観の3番打者に求めたい役割を、私は2番に求めます。かつ、送りバントはしませんから、なるべく併殺を避けることとライト前ヒットによるチャンスの拡大を期待して、ここには左打者を置きたいです。

この能力が最も高いのが出塁率.485の丸であると判断し、2番とします。

4番以降ははっきり言って好みです。
まず4番は3番に次いで打力があり、3番打者と勝負させるような打者でなければなりません。本来なら3番丸、4番鈴木なのかもしれませんが、そうすると2番が弱くなるため、ここには松山かバティスタの状態のいい方を使うことにします。

5番西川、6番會澤、7番菊池に関しては単純に現在の状態で並べています。なので4番も含めてここは流動的でいいです。

そして8番と9番の中に、本来は1番を打てる能力のある選手がいる場合には今回のように、8番に投手を入れて9番に田中を置きたいです。これは上位打線へのつながりを意識しています。

また、1番を打っていた時の田中の打撃スタイルがとても”気が利く”ものであり、投手が打席に立った後は2ストライクまで待つといった器用なことができる選手なので、田中を投手の後ろで起用したいという思いもあります。

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ちなみに先発捕手が會澤ではないときは上のようなオーダーを組みました。こちらはもっと考え込む必要があるでしょう。

以上が、広島カープで考える打順論でした。
ぜひ、ほかの球団やアマチュアチームでも考えてみてください。